やっぱりIPRは人気らしい
先日参加したIPイベントは、以前USPTO長官をしておられて今はCravath, Swaine & Moore LLPという事務所で弁護士として活躍中のKappos氏もスピーカーとして参加しておられたんですよ。KAPPOS氏がレクチャーで紹介した統計によると会計年度2014年(2013/10~)でIPRの申し立てが346件。うち「和解」したものが100件! 3分の1弱が和解していることになります。おー、すごい。KAPPOS氏によると、IPRを和解する場合何らの金銭的支払も巻き込まないものも多々あると。「IPRをやめてあげるから、侵害訴訟もやめてよね」ってな感じで落ち着いているみたいです。(とはいえデータとして出てないけど多分IPRをプレッシャーとして使って低額和解に持ち込む、ってのも結構あるんじゃないかと思うんですけどね。)
事務所にもよりますし、問題にする請求項の数にもよりますけど、もんのすごい大雑把な感覚では大体IPRの申立に必要な弁護士費用って5万ドル前後(官費除く)かと思います。IPRもその後の手続きが進めばさらに費用がかかりますけど、申立て後すぐに特許権者が「あわわわ、IPRで特許潰されるよりはもう和解しよう」って思って和解に持ち込めれば5万ドル前後の投資は意味があるかも。こういうのを考えるときに、つい「訴訟が継続したら弁護士費用はいくらかかるからそれよりは5万ドルがマシか。。。」とか思っちゃうところがなんか切ない。ホントにいいかがりみたいな特許侵害主張に対してもそんな投資をせねばならぬのか、と思うとやるせないですね。
そうそう、KAPPOS氏はレクチャーで、今が特許取引の黎明期なんだ、ということをおっしゃってました。これからどんどん特許が普通に取引されるようになってくると、その取引や権利行使を正当なものにとどめることを目的とした法規制が出てくるだろう、と。今は例えば独禁法やFTCが無かったころにいろんな企業が独禁法アウトなことをしていたような時代、SECができる前に株取引がなんだかぐしょぐしょにやられてた時代と同じようなもんだ、と。あまり法律で規制されて身動きとれないのもどうかと思いますが、確かに特許取引はそういう時代なのかもしれません。

