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米国知的財産権日記

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ジョージア・パシフィック・ファクター総論

ブログスキン変更です♪ まーねー、まだ秋っちゅう感じじゃないですが、私の中では9月は秋なのです!6-8月が夏、9-11月が秋です。バスルームのタオルも金魚柄から紅葉柄に変更済みです。どーも、こういうところにわたしゃ融通が利かなくていけません。以前、金曜の夜に食事に出かけて、帰りが結構早かったんですよ。で、いつも土曜日に食料品の買出しに行くんですが、いつもいくスーパーがまだ開いてたのを見て、ウチの人が「あ、買い物しちゃう?」と聞いてくれたときに「え、でも、土曜日じゃないし。。。」と、言ってドン引きされました。他意はなかったんだがなあ。。。

おっと、余談でした。今日はジョージア・パシフィック・ファクターです。アメリカは判例法ですから、あるセオリーが確立された裁判件名から、こういう命名がされますね。このファクターも、ジョージア・パシフィック社がかかわった裁判で確立されたものです。こういう命名、知財関係者の中で有名なのはなんといっても「マークマン・ヒアリング」でしょうか。

ジョージア・パシフィック・ファクターは全部で15のファクターによる「Reasonable Royalty」のチェックポイントってな感じです。まずは全部のファクターを紹介しますね。

1. 係争中の特許につき、特許所有者がこれまでに受領したロヤルティ額
2. 係争中特許と同様の特許に支払われているロヤルティ率
3. ライセンスの内容、範囲:独占/非独占、地域限定、売り先(顧客)限定、等
4. 特許所有者のライセンス・ポリシー:誰にもライセンス許諾せず特許による独占を享受するのか、ある一定の条件をつけることで確保したい独占権を享受しつつライセンス許諾を実施するのか、等
5. 特許所有者と特許催告を受けている当事者のビジネス関係:競合、発明家と事業会社、等
6. 特許催告を受けている当事者の、係争対象商品以外の販売に当該特許技術が及ぼす影響、特許保有者の当該特許製品以外の製品売上への当該特許発明の影響、当該特許発明によって惹起されている特許発明品以外の製品売上(convoyed sales:例えばプリンター技術がカートリッジ売上に及ぼす影響)
7. 特許の残存期間、ライセンス許諾期間
8. 特許発明を使用した製品の利益率、事業としての成功レベル、現在の市場での需要
9. 旧製品と比較した場合の、特許発明を使用した製品の利点(当該旧製品が特許発明を使用した製品の特徴を何らかの別の方法で実現しようとしていた場合)
10. 特許発明の性質:特許名義人による事業化の状態、特許発明使用者が享受する利点
11. 特許催告を受けた当事者による特許発明の使用程度、使用によって実現された価値を証明するもの
12. 業界慣習上、特許発明あるいは類似発明の使用に割り当てられるべき利益部分あるいは販売価格部分
13. 特許発明以外の要素、製造方法、事業リスク、あるいは特許催告を受けた当事者が付加した機能や改善等ではなく、純粋に特許発明の寄与により実現されたといえる利益部分
14. 適切な専門家による意見、証言
15. 特許所有者と催告を受けた当事者が、合理的かつ自発的にライセンス契約に達するべく交渉したと想定した場合のロヤルティ。つまり、対象特許発明を使用して製品を製造・販売しようとした潜在ライセンシーが、支払ったとしてもある程度の利益が手元に残るため喜んで支払おうと考えるロヤルティであり、かつ、特許所有者が喜んでライセンス許諾に応じるロヤルティ(いわゆるhypothetical negotiation(仮想交渉))

おー、もりだくさん。すでに今まででカバーした内容も少しありますね。ダメージ・エキスパートは、たとえば、マーケット・アプローチとかインカム・アプローチとか、コスト・アプローチとかでReasonable Royaltyを算出して、で、このGPファクターを一つずつチェックして、Royalty値を上下に調整します。典型的なダメージ・エキスパート・レポートだと、本当に、このファクター一つずつについて、当該案件ではロヤルティを上げる方向に働くのか、下げる方向に働くのかを見て行きます。

一つずつ見ていくと、これだけで今年一杯ネタに困らないんじゃないか、という気もしますが、そんなセコイまねはしませんぜ、へっへっへっ。次回はこれをいくつかまとめて見ていきますね!今の段階で、皆さんにぜひご存知頂きたいことは、損害賠償算定をする上で「なんでそんな情報まで要求されなきゃいけないんだ!」と思われたことはありませんか?今までカバーしてきたお話の中で、製造部門の稼働率もたいがいですが、多くの場合、「なんでそこまで!?」というのって、大体、このGPファクターがらみだとおもいます。そしてこのGPファクター、実は知財部門にある情報が多かったりするんですね。
なので、皆さんは関連部署に「情報出してー、出してー、出してー」と、お願いすると同時に、自分達も情報だしていかなきゃいかん、ということで、大変なわけです。ああ、訴訟なんてやるもんじゃありません。いえいえ、そんなこと言ってはいけません。正当な権利であれば行使も必要。(トロールは私は「どわぁいきらい」ですけど。畳の上で死ねないぜ!と思います。ま、日本人・日本発のトロールって聞いたことがないですから、多くのトロールは畳なんて座ったことがないから関係ないんだろうな。。。)

では続きはまたー♪
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by suziefjp | 2008-09-03 08:02 | 知的財産権 | Comments(0)

知的財産権のお話を中心に、たべもののこと、アメリカのこと、いろいろお話ししていきますね♪


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